アジャイル開発工程をざくっと解説

以前、システム開発方式の一つとして、ウォーターフォール型開発について解説しました。(過去記事はこちら

たしか、滝の流れのように一方通行で仕事が進むんでござったな。

そうです。
しかし、以下のようなデメリットが、ウォーターフォール型開発にはありました。

<デメリット>

・途中で作りたいシステムの内容が変わると、大幅なやり直しが必要

・各役割(顧客, PM, SE, PG)の間で、コミュニケーションミスをすると、違ったものが作られる

・顧客は、リリース時にシステムを確認することが多く、間違ったものを開発すると大変

うむ。開発が一方通行に進むから、手戻りやコミュニケーションミスがあると困るでござる。

これらの問題に解決するために、アジャイル開発という方式が米国を中心に作り上げられました。

あじゃいる開発。なんだか凄そうでござるな。

日本でも、アジャイル開発を採用する企業が年々増えてきています。
これは、ウォーターフォール型開発の限界(デメリット面に述べた)があり、また、DX(Digital Transformation)の推進が推奨されているからです。

この辺りの話は別の機会にしてしますが、アジャイル開発はどんなものか解説しますね。

上の図のように、くるくると開発工程を繰り返すことが特徴的です。

ざっくりアジャイル開発の工程>
①要件定義の部分で、一定期間での開発内容を決めます。

②すぐに黄色の部分の開発作業を開始します。

③開発中は、必ず設計から行う必要はなく、すぐさまプログラミングをすることが多くあります。設計文書などが必要な場合は、プログラムを作った後に整備します。

④開発完了したものをリリースし、顧客などの依頼主を中心に確認します。

⑤レビュー・リリースを通して継続して開発をする予算と必要性があれば、①に戻ります。これ以上開発の必要が無いと判断されれば、プロジェクト終了となります。

うむ。この開発によるメリットはなんでござるか?

ウォーターフォール型開発と比べ、以下のメリット・デメリットがあります。

<メリット>

・時間経過による要件変更に対応できる

・後戻りや要件変更も対応が速やかにできる

・人員のアサインが時間で固定のため雇用しやすい

・重要な部分から開発を進めるため、無駄な機能等をそぎ落としやすくなる

・自動テスト機能や自動デプロイ機能等を活用することで、超高速に開発が進めることが可能

<デメリット>

・日本国内では経験者が少ない

・アサインされた人員は多能工が求められる、しかし日本にはこの考え方が少ない

・請負契約による発注が難しく、発注元のプロジェクトコントロールが大切

・大きな企業では、すでに存在する開発マニュアルとの齟齬が大きく、アジャイル開発導入のハードルが高い

ううむ。なんだか良い面が多い気がするでござるな。

著者としては、良いところばかりの開発手法だと思っています。
しかし、アジャイル開発の工程を理解し、実践したことのある技術者まだまだ不足しています。
また、多能工という技術分野を跨いだ働き方など、熟練の方ほど二の足を踏んでしまうやり方だと思います。

今後、日本のIT発展遅れを取り戻すために導入する企業も多いと思われますため、アジャイル開発について、今後も情報発信していきますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA